日和の雑談日記

気ままに更新

【受験】僕は東大に落ちた

僕は東大に落ちた。

先日センター試験が終わったばかりだ。ニュースでもセンター試験会場の様子等が放送されており、なんだか懐かしい気持ちになった。そして受験期の様々な葛藤が次々と思い出された。偶然にも思い出してしまった僕の受験期の体験を忘れないうちに文章化しておこうと思う。

f:id:hiyori_key:20190127130122j:plain

 

目次

 

 

 

なぜ東大を目指したのか

僕は小・中学時代にある1人の同級生から嫌がらせを受けていた。体の小さい僕に執拗に絡んできたりする迷惑なヤツだった。先生に相談することも少なくなかったが、相手への軽い注意がされるだけで大した対策もなされなかった。

高校ではこんな嫌な思いをしたくないと思い地元の普通科のある公立高校に進学した。その高校は進学校であったため、課題等は多かったがいじめなどの人間関係で悩まされるような環境ではなかった。

そこで僕は色んな人間に出会った。大きな夢をを持った人ともたくさん出会った。様々な人と関わり合いを持つうちに、もっとたくさんの人と関わりを持ちたいと思うようになった。

僕は東大受験を決意した。日本一の国立大学である東大ならば色んな背景を持った人がいると考えたからだ。

 

 

最初の壁

僕が東大を受験しようと決意したのは2年生の夏休み前だった。

僕の通う高校では夏休み前に生徒と担任との一対一での2者面談があった。そこで初めて誰かに東大を目指すという話をした。担任は驚いていた。そして、「今の成績では難しい。これは険しい道のりになる」と言われた。

僕はそれくらいの覚悟は出来ていたつもりだった。そして夏休みから僕の受験勉強は始まった。

詳しい勉強時間は覚えていないがとにかく勉強した。朝6時に起き、図書館の開く8時まで自宅で学習。図書館が開いたら閉館の18時ギリギリまで図書館にこもって勉強した。帰宅後も寝るギリギリまで勉強を続けた。

夏休みの猛勉強の成果もあってか、休み明けのマーク模試では下から2番目のD判定だった。まだまだ目標の点数には程遠いが確実に力はついてきていると思い、少し嬉しくなった。そして、もっと勉強に力を入れていこうと意気込んだ。

しかし現実はそう甘くなかった。僕は大きなにぶち当たったのだ。

夏休みが終わり、授業が始まった途端、まとまった勉強時間が確保出来なくなった。平日は16時に学校が終わり、家に着く頃には17時。課題や授業の予習に取り組んでるいるうちにあっという間に時間は過ぎていった。

こんなにも時間を確保するのは難しいものなのかと非常に悩んだ。東大を目指す前までは心にも余裕があっため、時間の少なさに気付くことなんてなかった。

そこで僕は受験勉強の時間を確保するため、受験勉強に必要ないと思った授業は切る事にした。必要ないと判断した授業では課題こなすことも予習をすることも全くせず、授業中も先生の話は無視して受験勉強に勤しんだ。定期考査さえも放棄したため、学校の成績は下がった。授業中の内職がバレて指導を受けることもあった。しかし僕は折れなかった。全ては東大合格のために。

ブレずに受験勉強を続けてきたおかげで、3年生へと進級する頃にはマーク模試でB判定を取れるようになっていた。模試の結果が返ってきた時、嬉しさのあまり人目を気にせず大きなガッツポーズをしたことを今でも覚えている。

f:id:hiyori_key:20190127134833j:plain

 

 

東大模試

 3年生に進級する前まではセンター試験対策が主であったが、春休みからは二次試験対策に比重を置いた。

英作文と社会の問題は学校の先生に添削をお願いしたが、それ以外は自分でなんとかするしかなかった。とりあえずは夏にある駿台河合塾の東大模試を目標に勉強を続けた。

自分では対策をしてきたつもりであったが結果は悲惨であった。D判定だった。

得意科目であった数学と国語では点数を稼げていたがそれ以外は全滅であった。出来たつもりでいたが、記述が不十分で部分点ばかりであった。

勉強の質では他の受験生にも負けていないと思っていただけにショックは大きかった。

しかし落ち込んではいられない。マーク模試も後に控えているし、冬の東大模試に向けさらに対策を練ろうと決意した。

とにかくがむしゃらに勉強した。東大に通う先輩にもアドバイスを求めた。とにかく過去問や問題集を解くことで1問でも多く問題に触れ、慣れようと思った。そして季節は颯爽と移り変わり、冬の東大模試がやってきた。

結果はB判定だった。とても嬉しかった。コツコツと続けてきたことが間違っていなかったということを認識出来、安堵した。しかし浮かれてなんかいられない。第1の関門、センター試験はすぐそこまで迫っているのだから。

f:id:hiyori_key:20190127141956j:plain

 

 

 

センター試験、そして出願

あっという間にセンター試験の日がやってきた。やるべき事は全てやってきた自信があったため、緊張することは全くなく、最大限自分のパフォーマンスを発揮することが出来た。

2日間の試験を終え、次の日には自己採点を行った。

結果は806/900だった。僕は安心した。とりあえず足切り点を超えるくらいの点数を確保出来ていたからだ。

その後、各予備校に自己採点の結果を送付し、判定してもらった。3つくらい判定サービスを利用したが確かどこもB判定だったと思う。

仮にE判定だったとしても前期は東大に出願すると決めていたので、迷わず出願した。

そして二次試験がやってくるのでした。

f:id:hiyori_key:20190127143035j:plain

 

 

 

二次試験本番

二次試験もセンター試験同様に緊張しないだろうと思っていた。しかし、甘くはなかった。

試験会場に入り、席に着いて周りを見渡したら、勉強をしている人達が何人かいた。その中には駿台河合塾のテキストを開いている人や学校で配布されたであろう参考書を開いている人もいた。

その中でも特に鉄緑会のテキストを開いている人を見た瞬間、突然の不安に襲われた。

知らない方のために一応鉄緑会について軽く説明しておく。簡単に言えば毎年高い東大合格率をたたき出している、首都圏などでは有名な東大受験の指導に特化した学習塾だ。

その鉄緑会のテストを開いている人を見た瞬間、ここはお前みたいな田舎者が受験すべき大学ではないと言われているような気がした。

僕の住んでいる地域には河合塾駿台といった有名どころの予備校はない。学習塾はちらほらあったが、せいぜい地元の中堅大学向けの指導しか出来ないような塾がほとんどだった。

僕は塾には通っていなかった。だからこそ周りの鉄緑会のテキストを開いている人を見た時、この人達と僕の間にどれだけの差があるんだろうと考えさせられ、一気に自信を失った。

その後のことはよく覚えていない。ただ無機的に試験問題を解いたのは確かだ。

f:id:hiyori_key:20190127144613j:plain

 

 

 

合格発表、そして

合格発表の日が来た。タイトルの通り僕は東大に落ちた。

不思議と晴れ晴れとした気持ちだった。きっとやれるだけのことはやり切ったからであろう。

すぐに後期試験に向けて気持ちを切り替えていかねばならなかった。

僕は無事に後期試験でほかの大学の合格を勝ち取ることが出来た。

後から入試結果の開示でわかったことだが、僕は東大合格まで20点ほど足りていなかった。たった20点かと思う方もいるかもしれないが、入試においての20点はとてつもなく大きい。1点や2点差で落ちたなら諦められず再受験も考えたかもしれないが、20点差という事実を受け止め僕は東大への挑戦幕を引いた。

僕の経験を元に受験生に言いたいことはただ一つである。

 

もちろん受験に向けての対策も大事だ。しかし一番大事なのはメンタル面だと僕は思う。

 

東大という場所は全国の猛者達が一同に集まる場所だ。何十人も東大合格者を輩出する有名私立高校の生徒や、有名予備校に通う者が敵になるのだ。そんな状況をイメージできるだろうか。田舎者の僕にはイメージ出来なかった。

これから東大や難関大学を目指す人達には僕と同じような過ちをおかしてほしくない。しっかりと合格までの道筋をイメージすることが大切だ。そして、ライバルたちのことを意識することも大切だ。

一体何人の受験生がこの記事を読んでくれるかはわからないが、1人でも多くの受験生に春が来ることを僕は祈っている。